
🍀今知りたいトピックス
☀️熱中症に注意しましょう!
今年は梅雨明けも早く、全国的にも記録的な暑さが続いています。熱中症患者も多数報告されていることより、小さいお子様は特に注意が必要です。屋根のついたベビーカーの中でも、道路からの照り返しによりかなり熱くなります。歩けるお子様でも、地面からの距離が大人より近いため、より照り返しがきつくなります。木陰に入って、こまめに水分補給をしましょう。 顔が赤い、体が熱い、汗が少ない、おしっこの量や回数が少ない、色の濃いおしっこが出るといった脱水の兆候がみられれば、すぐに涼しい場所に移動し、太ももの付け根や脇の下、くびといった太い血管の通っている部分を冷やしましょう。イオン飲料、ジュース、ミルク、母乳何でも構いません。とりあえず手持ちのもので水分補給をしてください。それでもぐったりしていて元気がないという時は、直ちに医療機関を受診しましょう
(熱中症の対処方法(応急処置)参照)。
こちらも参考にしてください。環境省熱中症予防情報サイト(熱中症警戒アラート)
ペンギンさんの熱中症講座(約15秒動画)等、動画もありますよ。

🦠感染症情報
◯世界的にはしか(麻疹)が大流行
海外からたくさんの観光客が訪れるようになり、はしかウイルスも入ってきています。実際、日本でもあちこちではしかの患者さんが報告されています。ついに津市でも小児の麻疹例が報告されました。また2次感染も報告されています。まだはしかワクチンを接種していない0歳児は特に注意が必要です。混雑する場所や、特に閉鎖された空間へのおでかけは避けましょう。
なお、大人の方でMRワクチンを2回接種している場合は抗体検査の必要はないですが、年代によって接種できた回数が異なります。以下の表を参考にして、MRワクチン2回接種が不明な方は、医療機関で相談して下さい。

日本小児科学会の「知っておきたいワクチン情報」麻疹・風疹ワクチンも参考にしてくださいね。
東京都感染症情報センターの麻しんQ&Aもわかりやすいですよ。
その他、三重県の感染症流行状況は以下のサイト(三重県感染症情報センター提供)から見られます。
(定点把握対象疾患↓の流行状況はグラフで見られます。リンク先を下にスクロールして下さい。)
・百日咳と伝染性紅斑(りんご病)が急増しています。
まだまだ減少する傾向はみられません。(三重県の流行状況はこちら→百日咳、伝染性紅斑)
百日咳は、乳児、特に生後6か月までの赤ちゃんがかかると重症化します。実際、これまでに全国で少なくとも4人の乳児(生後1か月未満から4か月の乳児)が亡くなったと報告されています。上のお子さんや大人からうつることが多いのですが、年長児や大人は咳の強い風邪程度なので、風邪気味の方は小さい赤ちゃんには近づかないようにしましょう。
また伝染性紅斑は、ほっぺがりんごのように赤くなることからりんご病と呼ばれています。その他手や足にもレース状の発疹が出るのが特徴です。でも発疹が出る頃にはほぼ感染力はなく、一般的には軽症の感染症ですが、妊婦さんが感染すると胎児水腫を引き起こすことがあるので、特に妊婦さんは注意が必要です。疑わしい場合は、産科の先生に相談してください。
「さっちみえ」では、県内や全国の学校・幼稚園・保育所での欠席者情報(他疾患含む)が見られます。全国の欠席者状況をクリッすると全国の欠席者状況が日本地図で示されます。地図上の三重県をクリックすると三重県全域の情報が見られます。毎日更新されていますので参考にしてくださいね。
◯RSウイルス感染症の予防について
RSウイルス感染症は、RSウイルスの感染による呼吸器の病気で、特に生後6か月以内に感染した場合には、細気管支炎、肺炎など重症化する場合があり、乳児にとっては怖い病気の一つです。
上の子からうつる機会が多く感染する前に予防したい感染症ですが、小児用のRSウイルスワクチンはまだありません。その代わり、妊婦さんに接種することで、その抗体が胎盤をを通して児に移行することを目的とした妊婦向けのRSウイルスワクチンと、出生後の乳児に直接接種するモノクローナル抗体*が乳児のRSウイルス感染症予防に効果が示されています。現在のところ行政からの補助はありませんが、今後の検討が期待されます。詳しくはかかりつけの先生にお尋ね下さい。
*モノクローナル抗体とは、ウイルスや細菌などの抗原が持つ多くの目印の中から、1種類の目印だけに結合する抗体を人工的に増殖させたもの(神戸医療産業都市HPより)
<ワクチン情報>
R7(2025)年度から、65歳の方などへの帯状疱疹ワクチンの予防接種が、予防接種法に基づく定期接種の対象になりました。水痘(水ぼうそう)と帯状疱疹はどちらも「水痘・帯状疱疹ウイルス」という同じウイルスが原因の感染症です。
初めて水痘・帯状疱疹ウイルスに感染すると、水ぶくれが全身に広がる水痘(みずぼうそう)になります(初感染)。このウイルスは治ってからも体内で長期間潜伏し、加齢やストレス等によって免疫が低下したような時に、神経の分布に沿って皮膚表面に水ぶくれができる帯状疱疹を発症します(再活性化)。
帯状疱疹の感染力は弱いと言われていますが、時に水ぼうそうの免疫がない人へ感染させる可能性があります。実際、祖父母の帯状疱疹から感染して水ぼうそうを発症した事例も報告されています。
特に水痘ワクチン未接種の乳児に接触する可能性のある対象者は、帯状疱疹を発症する前にこのワクチンを接種していただくことをお勧めします。
詳しくは厚生労働省のホームページを見て下さい。
参考:
・日本小児科学会の「知っておきたいわくちん情報」各ワクチンがわかりやすく解説されています。
・定期接種で予防できる病気について(厚生労働省ホームページより)